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2019年度 新入社員の傾向と指導育成ポイント

2019年度 新入社員の傾向と指導育成ポイント

2019年度 新入社員の傾向と指導育成ポイント

株式会社アソウ・ヒューマニーセンターでは、毎年1,000名超の新入社員研修を受注・実施しております。
新入社員研修に携わった講師による、今年の新入社員の特徴と傾向、および指導する上でのポイントをまとめております。貴社の新入社員育成の参考になれば幸いです。

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新入社員の5つの傾向

1.周囲と親和的な関係づくりができる

同じ立場の受講者に気を遣う、周囲に同調する態度が目立った。「同期(参加者)と仲良くしたい」という発言も聞かれ、少人数でのグループ活動は友好的な雰囲気を作り進めていた。相手の話を聞く、承認の声掛けをする、不慣れなメンバーをサポートする、言葉を慎重に選ぶ、他者を責めない等、相手を傷つけないコミュニケーションを得意とするようだ。短時間で相手の懐に入ることができる人も多い。
しかし、相手の発言に対して反する意見をぶつける、議論するなどは、関係性の悪化を恐れてか行わない。
そのためグループディスカッションは個人意見の共有に留まり、深まったり広がったりに至らないことが多かった。
また、「仲良くしたい」対象については、受講者同士だけではなく、講師や人事担当者に対しても同様で、世間話や表面上の会話は物怖じしない。 年長者から見ると礼儀のハードルが低いと捉えられるが、本人たちに悪気はない。講師や役職者を「〇〇さん」と呼ぶ。
仲間意識が強い点、上下関係の意識が希薄な点が要因と考える。

2.安全志向・安定志向

個人目標は、比較的容易に達成しうるものを設定する。そのため、必然的に目標達成度の自己評価は高い。
高い目標にチャレンジするよりも、手が届く目標設定をし、達成したという事実をもって評価を得たいという傾向がみられる。 できた・できているという評価を積み上げ、褒められてきた経験が多いことが想像できる。そのため、できていないことへは意識が向きにくく、できていないことを指摘すると、咄嗟に弁解をすることもあった。

3.明確な指示には高い完成度

事前に具体的な指示があると、真面目に一生懸命取り組み、その完成度は高い。
やり方が分からない時には、自ら細かい点まで質問や確認をする。指示書がある事前課題、細かな説明がなされた個人ワークはしっかりと取り組んでいた。
ただし、情報が少なく想像しづらいこと、正解がわからないこと、言葉数が少ない指示に対しては、スピードが落ちる。例えば、「他グループよりも良いものを作ってください」、「見る人のことを考えた資料を作ってください」、「出来ることを見つけて動いてください」、「ひとまずやれるだけやってみてください」等の指示では、こちらが意図する行動にはつながらない。
「するべきことはきちんと行いたい」という傾向があるため、「どこで・誰に対して・何を・どこまで」といった詳細な情報や、具体例や見本があると安心して取り掛かれるようだ。
また、きちんとやり遂げるために、時間(期限・期日)の優先順位が下がることも特徴である。

4.個別アプローチが響く

研修を通して、挨拶、声の大きさ、返事・反応、姿勢、私語、時間管理等の基本行動を指導したが、継続力は弱く、できていない場面では繰り返し注意を行った。全体に向かって注意をしても、行動を正す人と正さない人に差が見られた。自分に言われているのではないと考える人が多い。
しかし、個別にアドバイスをすると自分事と捉えることができ、意味があるとわかると行動に変化が出る。
また、言われていないことに対して自主的に動くことは少ないが、声をかけられるのを待っている場面が目立った。個別に仕事を依頼したり、役割を任せたりすると確実に実行する。
褒めたり感謝を伝えたりすると、嬉しそうな表情を見せ、その後も行動が続いた。

5.私生活を重視

研修を楽しみたい、社会人を楽しみたいという言葉が複数聞かれたことも例年と異なる。
「自分にとって“楽しい”かどうか」が判断基準の一つであることが窺える。
プライベートを大切にしたい、ストレスマネジメントが大事という旨の発言も目立ち、仕事は仕事、私生活は私生活と分けて考えている人が増えていることがわかる。そのため、仕事に直結しない話題については好まない人も多い。特別な理由なくあれこれ質問することは、「新人だから気を遣われている」と捉えられ、関係構築には逆効果である。仕事にボリュームを大きく置いたこれまでの働き方とは意識の面で異なっている。
プライベートに関するコミュニケーションを強制しないよう注意したい。

現場指導における3つのポイント

以上の傾向から、今期の新入社員への指導育成のポイントを3点提唱します。

1.具体的に・丁寧に・共に

一人一人に合わせた丁寧な指導が求められる。順を追って説明する、手本や完成形を見せる、質問が無いかを確認するなどして、本人が安心して取り掛かるための準備を怠ってはいけない。
実行後は、出来ていることは承認し、失敗したとしても叱るのではなく、どこをどう間違えたのか、何が足りなかったのかを一緒に検証することが大切。その場その場で丁寧に関わり、PDCAサイクルを共に回すことが重要。

2.求める水準を理解させる

これまでの経験の延長線上で基準を決める傾向があるため、求める期待値を具体的に理解させることが大切。一方的に伝えるだけではなく、本人の合意を得ることもポイント。
基準をクリアできたら、承認と評価をしたうえで、徐々にレベルを上げていく指導が必要。

3.指摘・注意よりアドバイス

上からの強制的な指導よりも、アドバイスとして伝える方が効果的。良いことは採り入れる柔軟性があるため、仕事の意義や周囲への影響を繰り返し教えるとともに、本人にとってのメリット、デメリットを伝えること。 対等であることが心地よいと感じるため、上下関係を強く出して接すると、距離を取り、気持ちに蓋をしてしまう可能性もある。年の近い先輩を指導係やメンターに据える育成制度を導入することも有効である。

アソウ・ヒューマニーセンターからのご提案

私ども教育事業部では、新入社員の課題、育成サイドの課題等の解決のお手伝いをさせていただくべく、
様々な研修メニューを用意しております。 内定者研修、新入社員フォロー研修、OJT指導者研修、管理職研修、コーチング研修、アンガーマネジメント研修など、各種ございます。
ご興味がありましたら、ぜひご相談くださいませ。

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